私は自分が焼き付け塗装をしていた関係上塗料屋さんと親しいのです。その人から最近実際に聞いた話です。
車検をする業者さんには自前で有資格者と設備を持っていて、車検した自動車をいちいち陸運事務所へ持ち込まなくて良い認定業者と、有資格者もいず設備もないため、
車検用に整備をした車をいちいち陸運事務所へ運ばなければならない業者さんとがあります。認証工場と言っています。
陸運事務所では、たくさん来る車検申請自動車をばらしてまでは検査できないため、目視検査で良いことになっております。
そこに付け込んで、陸運事務所へ持ち込む業者の中には、明らかな手抜きが横行しているというのです。
その手口は色々あるようですが、一例として自動車の下部へシャーシーブラックという塗料を吹き付けます。この塗料を一番安い物を使い溶剤も当然一番安い物を使います。
塗装というものは塗装したばかりは善し悪しがわかりません。期間をおいてわかってくるのです。
でも安い塗料を使われたお客さんの車は早くさびが来ます。降雪地帯は塩が道路へまかれるためマフラーが最初に穴が開きます。
他にも目視検査ですから部品も自動車解体業者へ行って、ただ同然の部品を買ってきてその場しのぎをします。
ひどいのはタイヤですらタイヤ中古屋さんへ行って、検査が通れば良いだけのタイヤを買ってきて装着して車検を通します。
修理業者はどこも競争ですしお客さんにはわかりませんので、安くしてあげたようなことを言ってお客さんを喜ばせます。
しかし安物買いの銭失いです。メーカー系の車検が安くないのはちゃんとすべきことをしているため、それなりの費用が掛かるのです。
でもマフラーに簡単に穴が開くようなことはありません。タイヤは新品を付けます。取替えマークがぎりぎり見えるようなタイヤはつけません。メーカー品と交換です。
オイルも安物は使いません。すべてが危険につながりますのですべきことをすべてして、上司のチェックを受けます。
だから無謀に安くは出来ないのです。部品も純正を使います。自動車解体業者から買うようなことはあり得ません。
一番費用が掛かるのは陸運事務所への往復経費です。大体半日が終わってしまいます。その費用は結局はお客が持つのですが認定工場はその費用がありません。
だから余裕を持って車検が出来ます。この違いは大きいです。車検制度を変えない限り悪徳業者はなくなりません。
お客さんも業者を選んでください。陸運事務所へ持ち込む業者さんもほとんどは真面目な良い仕事をする業者さんです。
一部の悪いことをする業者は避けてください。